脊柱管狭窄症とは?歩くとつらくなる腰の病気の仕組みと付き合い方
腰部脊柱管狭窄症の仕組み、代表的な症状である間欠性跛行、なぜ前かがみで楽になるのか、保存療法と手術の考え方、緊急受診が必要なサイン、歩ける距離を保つための考え方を、足立区扇の清水接骨院の院長(柔道整復師)が一般の方向けに解説します。
監修:清水接骨院 院長 清水 正尊(柔道整復師)

この記事の要点
- 脊柱管狭窄症は、神経の通り道が加齢変化などで狭くなり、歩くと脚に症状が出る状態
- 腰を反らすと脊柱管が狭くなるため、立つ・歩く姿勢でつらく、前かがみや座位で楽になる
- 排尿障害や進行する筋力低下は手術が検討される状態であり、医療機関での経過観察が大切
脊柱管とは
背骨の中には、脳から続く神経(脊髄や馬尾)が通るトンネルがあります。これが「脊柱管」です。腰の部分では、脊柱管の中を馬尾と呼ばれる神経の束が通り、そこから枝分かれした神経が脚に向かっています。
脊柱管狭窄症の仕組み
年齢とともに、椎間板がつぶれて後ろに膨らむ、椎間関節が変形して大きくなる、黄色靭帯という靭帯が厚くなるといった変化が起こります。これらが重なって脊柱管が狭くなり、中の神経が圧迫された状態が「腰部脊柱管狭窄症」です。
50代以降に増え、特にご高齢の方に多くみられます。腰椎すべり症を伴うと、さらに狭くなりやすくなります。
代表的な症状「間欠性跛行」
脊柱管狭窄症で最も特徴的なのが「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」です。歩いていると脚に痛みやしびれ、重だるさが出て歩けなくなり、前かがみになって休むとまた歩けるようになる、という症状です。
脊柱管は腰を反らすと狭くなり、前かがみになると広がります。立つ・歩く姿勢は腰が反りやすいため症状が出て、前かがみや座位では楽になります。自転車やカートを押しての歩行が平気なのは、前かがみの姿勢が保たれるためです。詳しくは間欠性跛行とは?をご覧ください。
そのほかの症状
- お尻から脚にかけての痛み・しびれ・重だるさ
- 脚の力が入りにくい、つまずきやすい
- 足の裏の感覚が鈍い
- 腰を反らすと症状が強くなる
- 進行すると安静時にもしびれが続く、排尿・排便に影響が出ることがある
腰そのものの痛みは軽く、脚の症状が中心のこともあります。
保存療法と手術
医療機関では、まず薬(神経の血流を改善する薬や痛み止め)、神経ブロック、リハビリ、コルセットなどの保存療法が行われます。日常生活に大きな支障がある、歩ける距離が著しく短い、筋力低下や排尿障害が進んでいるといった場合には、脊柱管を広げる手術が検討されます。
手術の要否は医師が判断するものであり、症状の経過を医療機関で定期的に確認することが大切です。
緊急性の高いサイン
また、歩くと脚が痛くなる症状は、脚の血管の病気(閉塞性動脈硬化症)でも起こります。脚の冷えや色の変化を伴う場合は、血管の検査も必要です。
歩ける距離を保つために
脊柱管狭窄症と付き合ううえで最も大切なのは、「歩けなくなる悪循環」を防ぐことです。歩くのを避けると筋力や心肺機能が低下し、さらに歩けなくなります。休みながら歩く、自転車やカートを活用するなど、活動量を保つ工夫が有効です。
また、腰を反らせる姿勢を減らすことが症状の軽減につながります。股関節の前側の硬さや背中の動きの少なさは、歩行時に腰を反らせる原因になるため、これらを整えることで腰を反らせずに歩きやすくなります。
清水接骨院での考え方
清水接骨院では、狭くなった脊柱管を広げることはできませんが、脊柱管を狭くする姿勢や動きを減らすために、股関節や背中の動きを引き出し、腰を反らせなくても歩ける身体のバランスを整える施術を行います。医療機関での経過観察と並行して進めることをお勧めしています。
詳しくは脊柱管狭窄症のページ、脊柱管狭窄症と歩行時の症状をご覧ください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の症状の診断や治療効果を保証するものではありません。症状が強い場合や長く続く場合、しびれや筋力低下、排尿・排便の異常などがある場合は、医療機関を受診してください。
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